今治→高知

8月10日サイクリング2日目，今日は四国の旅．

結論：四国は楽しいです．

高知を目指して四国を横断します．最大の山場である寒風山を越えなければなりません．平均斜度4.4%くらい，距離15kmの山へ．

36度の猛暑で，荷物満載で，無事越えられるのか？

しかも，頂上手前で，自転車が通れるトンネルとしては日本でも最も長い寒風山トンネルを通らねばなりません．5000m超の登り傾斜です．のろのろと5kmのトンネルを走るのは，かなりの恐怖です．

今治アーバンホテルは，そっけないホテルですが，部屋まで自転車を持って行ける素敵なホテルです．エレベーターが狭いので，自転車を縦にして乗せます．本来ならAM6時まで玄関を閉めるそうですが，無理を言って夜明け前の朝4時半過ぎに出してもらいました．

よさこい祭りが始まる昼ころまでに高知市に着きたいのです．

陽が昇って明るくなってくる中を，南東に進みます．

国道11号線から右に曲がり，最後のコンビニで補給をします．暑いので，凍った麦茶を荷台に載せて，それを首などに当ててからだを冷やします．

国道194号線に入り，山に向かいます．

前方にそびえる山並み．あれを越えるのが信じられない，という光景です．

愛媛県内は自転車にやさしいところです．寒風山トンネルまでブルーラインが引かれています．一本道なのでさすがに道を間違えないですが，残り距離があるのはありがたいです．

11号線から194号線に曲がるところを過ぎると，まったくお店はありません．

194号線は河と併走していて，涼しげな流れの眺めに癒やされつつ昇ることが出来ます．

これは，まだ最後のトンネルではありません．
入り口脇の黄色い看板に「自転車に注意」と書いてあります．なんだか，ちょっとうれしいです．
トンネルといえば，自転車なんか通ってないのが当たり前のようなクラクションの鳴らされ方をすることがありますので．
この看板は「自転車に気を付けてね」とやさしい心を感じました．

迫り来る山は雄大で，見とれながら登り続けます．
フランスで見たアルプス山脈を思い出しました．わざわざ飛行機に何十時間も乗らなくても，四国で充分じゃないですか．
天気は曇りで日差しが無いので，ひどく暑くはありません．ありがたい．

登っていくと横の川が浅くなり，石が大きくなり，渓流ぽくなってきました．水がすごくきれいです．止まって，下を見下ろして，見とれていました．
中島みゆきの「小石のように」を歌いながら走ります．
標高が高くなってきて，涼しくなってきています．

いよいよ寒風山トンネルに突入！5432mの暗闇へ．車道が広いのと，交通量が少ないので，それほど怖くありませんでした．なにより涼しくて，すごく気持ちいいです．
前方の天井に白く光るのが高知県と愛知県の県境です．

やった！5432mの闇を抜けて，無事に四国の屋根に到達．今回の旅行の最大のミッション完了．このトンネルをぬけたら絶対ガッツポーズしようと決めていたので．
このあたりは，ちょっと肌寒いくらいでした．
寒風山への登りは，札幌的に言うと，定山渓から朝里峠へ登る道がなんとなく似ている感じです．

寒風山トンネルのすぐ横にも，すごくきれいな渓流が．かといって，思ったほど秘境でもありません．もう少し下流だと釣りをしている人がちらほら．

あの川に飛び込んで涼みたい．

もう一回軽く登って，あとは下るだけ．下り基調だけで高知に行けるんです．高知側に来ても川が横をずっと併走してくれます．
下るにつれて，川の幅が広くなり，ゆっくりになります．ここいらは，川のすぐ上にモヤがかかっていました．湿度が高そうです．
太陽が出てきて，気温が高くなってきました．
道路の脇から吹き出ている水で身体を濡らします．

お腹が空いたので，コンビニを見つけてガリガリ君休憩．ガリガリ君は後味がスッキリして，暑い日の自転車には最高です．こんな状況は北海道ではあまりないので，楽しいです．
ちなみにこのコンビニは，MOMAという店名で，後で調べたらここにしかないレアなお店だったのですね．

いの町を川と共に下ります．

この後，迷うこと無く，暑さに倒れること無く，無事に11時頃に高知に着きました．120kmちょっとを約6時間でした．

お昼から始まるよさこい祭りにも間に合いました．

昨日のしまなみ海道と違って，四国は走り応えがあり，景色が美しく，山は涼しく，すごく楽しいサイクリングでした．超満足．四国はもっと走りたいですね．

この日は，サイクリストにはほとんど会いませんでしたね・・・